厚板集成材の家Laminated Wood House
福島県東白川郡棚倉町
設計 | 八木佐千子+NASCA |
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用途 | 住宅 |
構造 | W |
規模 | 地上2 |
敷地 | 235.54㎡ |
延床 | 133.37㎡ |
竣工 | 2017.12 |
この住宅は2017年末に福島県内に完成した。
当時は東日本大震災から6年半が経ても未だ仮設住宅や他県に避難されている方、ご自分の土地や住まいがありながら故郷を離れてずっと帰還を待たされてきた方たちが多くおり、その方々に、短工期、低価格、且つ自分達の要望でカスタマイズし易い木構法と住空間を提案した住宅である「編成材」に改良を重ねてできた今回の厚板集成材は、福島県産材のスギやヒノキを地域の工場で加工した地産地消材である。「編成材」の特徴であった芯持製材の継ぎ目のない質実剛健さと木の優しい質感を持ち合わせている。この住宅は外壁を在来工法として壁量計算し、内部の床版や柱は厚板集成材を活用したハイブリッドの構法である。厚板集成材に合わせて450mm巾・120mm厚モジュールの骨格を基本とし、住まい手が希望の寸法をオーダーできる仕組みである。発注者・施工者の熱い取り組みで工期は目標である45日を達成して完成した。
撮影 淺川 敏